サイクリングの醍醐味といえば、風を切って走る爽快感でしょう。しかしヒルクライムは、その対極に位置するものです。ヒルクライムとは、舗装された登り坂を延々と登り続けるタイプのサイクリングです。一般的なロードバイクの平均速度は平地で30km以上といわれていますが、ヒルクライムなら平均速度が20km以下になりますので、安全性が比較的高いのです。また、途中で力尽きてしまった場合でも、戻り道は下り坂ですから、安心してチャレンジできることもヒルクライムの魅力です。このため自治体などが主催・後援するヒルクライムレースも数多く開催されるようになっています。
ヒルクライムはマラソンに例えられるかもしれません。マラソンを愛するランナーがゴールした時の達成感を得るのと同様、ヒルクライムを愛するサイクリストは、登り切った時の達成感を醍醐味にしています。延々と続く登り坂に挑戦するためには、マラソンと同様、気持ちを維持していくことが重要です。最後まで足をつかずに登り切った時の達成感を求めて、ヒルクライムに挑戦する方が増加しているのです。とはいえヒルクライムはストイックなものではありません。軽いギアを使用して、ゆっくり自分のペースで登ってくこともできるでしょう。
さて、ヒルクライムの楽しみ方ですが、多種多様な楽しみ方があります。まずはタイムアタックです。お気に入りの山や峠を決め、かかったタイムを短縮していくわけです。毎年行われるヒルクライムレースを目標にして、トレーニングをしている方も多いはずです。またネット上では、かかったタイムを自己申告し、ランキングを発表しているサイトもあります。
ヒルクライムには様々な山岳コースを制覇する楽しみ方もあります。現在はネット上から、ヒルクライムコースの平均斜度や最大斜度、走行距離などを調べることが可能です。難易度の低いコースから始めて、徐々に難易度の高いヒルクライムコースにチャレンジしていく楽しみ方もあるでしょう。
さて、ヒルクライムコースは基本的に標高の高い山に登っていくコースです。標高が高いということは、それだけ気温が低く、過ごしやすいことになります。高低差のないサイクリングコースですと、夏は熱中症の危険が出てきます。またサイクリングコースの多くは河川ぞいに設置されているため、夏場は虫が多くサイクリングは快適ではありません。しかし標高の高いヒルクライムなら、こうした心配は無用です。蒸し暑い日本の夏でも、ヒルクライムなら快適に楽しむことが可能なのです。
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http://hill-challenge.jp/ ヒルクライムチャレンジ